今月ホンダS660が発売され、6月にはロードスター、さらにシビックタイプR、
NSXも今年中には発売されるでしょう。
長く続いたミニバン時代が今後も続くでしょうが、そんな中でもスポーツカーが
発売されるということは、車好きにとってはうれしい出来事です。
しかしながら、最近のスポーツカーは高い!S660は軽自動車なのに200万
以上、ニューロードスターは280万前後。
僕がNAロードスターを買った18年前は新車で185万でした。18年で100万
もアップしているではありませんか!
NAロードスターを買った当時、僕はまだ社会人2年目の安月給で一人暮らし。
中古のロードスターを探していましたが、モデルチェンジ直前だったこともあり
大幅値引きしてもらい、長期ローンを組んでめでたく憧れだったNAロードスター
のオーナーになることができました。
それから18年後、当時の僕と同じような社会人2年目で一人暮らしの青年が
総額300万円のニューロードスターを買う気になるでしょうか?
ニューロードスターもS660も日本の匠の技で造ったすばらしい車。だから
こそのあの価格。あれ以上安くはできないのでしょう。
”ニューロードスターは匠の技でグラム単位で軽量化を目指した結果、NA
ロードスター並の重量が達成できました”。それはそれで素晴らしいですが、
個人的には、”ニューロードスターは匠の技にこだわらず、コストを絞り海外生産
になりました。その結果、NAロードスター並の価格(185万円)を達成する
ことができました。”の方がうれしいですね。
国産ライトウェイトスポーツカーは庶民の希望の星。お財布にも軽く、ちょっと
頑張れば俺にも手が届くかも・・・・と思わせてくれる存在であって欲しいのです。
先回のブログで書きましたが、15年前に別れたNAロードスターをできること
ならもう一度手に入れたいと思っていました。
ゴルフという正妻がありながら、アルファロメオというセクシーな彼女がいて
さらにNAロードスターという昔の彼女とよりを戻そうとしている。
我ながら車癖の悪さに呆れ返っております。車の事となると理性がぶっ飛び
本能のおもむくままに・・・・。車好きの悲しい性なのでしょう。
元彼女ことNAロードスターに会いたい気持ちが抑えられず、先日どしゃぶり
の雨の中、浜松市まで会いに行ってきました。
浜松市に有名なロードスター専門店があるのです。
早速、お目当てのNAロードスターを見せてもらい、運転席に座らせてもらいました。
ドアを閉めた瞬間”あっ!”と思いました。軽くて薄っぺらなドアを閉めると”パタン”と
頼りなさそうに閉まりました。この感じは以前乗っていた古いMGと同じ感覚でした。
そうか、すでにNAロードスターはクラッシックカーの仲間入りをはたしたのだ。と
実感しました。
そして運転席は、その薄っぺらなドアが僕の右肩に触れそうなくらい狭いのです。
”この車で横から突っ込まれたらヤバいな”と好からぬことまで想像してしまいました。
所有していた20代後半の頃はそんなこと全く思いもしなかったのに、歳を重ねて
無意識のうちに守りに入っているのかもしれません。
さらに追い打ちをかけるように、ショップのお兄さん曰く”NAロードスター
の部品はかなり高騰していて維持費は高く付くし、手放すときに買取店に
持っていっても値段がつかない”らしいです。
そんなこんなで、すっかり意気消沈。NAロードスターのことはきっぱりと
あきらめました。
1週間前のブログではホンダS660を本気で狙います!なんて勢いの
いいことを宣言してしまいましたが、翌日にはトーンダウン。
S660は新車で約200万円、僕の大好きなロードスターは現行モデルの
中古でも200万もしません。だったら中古のロードスターかな。
しかし中古のロードスターを手に入れるためにはアルファ147を手放さなくては
なりません。しかしそれは無理です。
中古のロードスターを検索していたら、過去に自分が乗っていた初代ロードスター
が50万前後で出ています。この位ならいけちゃうかも・・・・。と悪魔のささやきが
聞こえてきそうです。
初代ロードスターは僕にとって初恋のような車。15年前にお別れしましたが、
今でも時々、夢に出てきます。チャンスがあればもう一度と思っていますが、
もう20年位前の車です。いくら安くても躊躇してしまいます。
こんな具合にこの一週間で、僕の妄想の世界では欲しい車が、S660、
中古NCロードスター、中古NAロードスターと代わっていきました。
来週になればまた代わるかもしれません。
6歳からスーパーカーに憧れ、オンボロの中古車でもいいからいつかは
絶対に手に入れる。と30歳位までは本気で思い、40歳を過ぎてそんな夢
はとっくに消え失せ、現在、10年落ちのアルファロメオ147をプチ・フェラーリ
と勝手に思い込み乗っています。
そんな夢破れたおっさんに再び今度は夢が叶うかも、と思わせてくれる
スーパーカーが誕生しました。
その車は”ホンダS660”!軽自動車です。 どこがスーパーカーだ?と
突っ込まれるかもしれませんが、スーパーカーに定義はありません。
ド肝を抜くほどカッコ良ければ、たとえ軽自動車でも僕にとってスーパーカー
なのです。
20代の頃、フェラーリをめざしていた自分が、20年後、本気でS660
を狙っている。現実はこんなもんですね。落差の大きさに笑えてきます。